私の漢方、他の漢方薬とまったく違います。まず、生薬の組み合わせが、まったく違います。
通常、よく使われるのが、既存処方(補中益気湯、消風散など)をどのように使うかを考えますが、私の場合、アトピー性皮膚炎、気管支喘息に特化して、それぞれの生薬の構成を考えています。また、特許取得しており、私だけが、用いるオリジナル処方です。
そして、漢方生薬の質が違います。分かりやすい例は、ウーロン茶です。超特級品から、街で売られている安いものまで。品質は、さまざまで、味、香りがまったく違います。これと同じことが漢方でも言えます。街で見かける漢方は、プラスチックの壺に入っていること多いと思いますが、これは、既に酸化(空気に触れているから)している事が多く、効果は、低いと考えます。私が用いる漢方は、日本人が、現地(中国)で栽培し、日本の製品基準(農薬問題など)をクリアーしたものを、日本で、クロマトグラフィー(成分分析の機械)にかけて、合格したものを、真空、あるいは、遮光をほどこして、完璧な保存状態にしたものだけを用いて、生薬を混ぜあわせ、それを再び真空パックにして、処方します。

良い漢方とは、効果が高く、安全性に優れたもののことです。
優れた漢方薬で、優れた組み合わせで治療することは、治療成績に反映されると考えます。

皆さんもご存知のとおり、アトピーの漢方としては、当帰飲子、消風散,十味敗毒湯など既製の漢方薬を用いることが多いのですが、当クリニックでは長年の研究によるオリジナル処方により体質を改善し、人間が本来持っている自然治癒力を高めアレルギー反応をなくす治療をしています。
体質を根本的に変える事を目的としますので、必ず煎薬を定期的にしかも長期間飲み続ける事が必要になります。ステロイド軟膏のような目に見える劇的な効果は当然ありませんが、治療を進めるうちに体質が変わってくることが実感できると思います。
アトピー性皮膚炎の患者さんの場合、気管支喘息も併発していることが多く、当クリニックで処方する煎じ薬を飲むことにより、喘息発作が起こらなくなったと言う声も聞かれます。
また、女性特有の悩み、吹き出物や便秘も、アトピー性皮膚炎の煎薬服用と同時に軽快することが多く、複合的な好結果も生むことがわかりました。
以上の例からも、漢方薬は場合によっては非常にグローバルな効果も生むことがあります。
しかし、複雑なかつ繊細な反面も持ち合わせています。
アメリカ中医、国家試験レベルで必要とされる生薬の種類は約500種。
例えばその500種類の中から5種類の生薬を組合わせて、生薬処方を作るとすれば
500×499×498×497×496=30629362512000
通りの組み合わせ処方が出来るわけで、これが10種類を組合わせた生薬処方をなれば、それまた大変な数の組合わせとなりこれにまた、生薬の量(グラム数)が加わり、数字は天文学的になります。
私は今の基本処方を考え出すのに大学院の4年間、時間を費やしました。
さらに開業後も定期的にヨーロッパへ出掛け、この処方をより完成度の高い処方にする為に改良しています。
今現在でも少しずつ処方の変法を行っています。
又、最近はヨーロッパの生薬の薬効にも着目し、ヨーロッパのある国に定期的に赴き研究しています。
中国の薬草にヨーロッパの薬草まで組み合わさったのですから、無限大を二乗することになりましたが、今以上の薬効のある処方を作るためにこれからの生涯を捧げるつもりです。
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